FilmoraがバージョンアップされてFilmora 12になりました。
いろいろと新機能が追加されているのですが、最近になって注目されているAIによるノイズ除去を検証してみたいと思います。
AIによるノイズ除去ってどんなものか
2022年くらいから、急にAIによる音声のノイズ除去技術が出てきました。
一番有名なところだと、このWAVESのプラグイン「Clarity Vx」だと思います。
ノブを100まで回すだけで、ほぼ完全にノイズを除去してくれます。
他にはFinal Cutがバージョンアップされて、バックグラウンドノイズを除去してくれる機能が追加されました。
これも、ほぼ完全にバックグラウンドのノイズと、ホワイトノイズなどのノイズを除去してくれます。
Final Cutという動画編集アプリにノイズ除去が追加されたように、FilmoraにもAIを使ったノイズ除去が追加された、というのが2023年の状況です。
FilmoraのAIノイズ除去は使えるのか?
では、実際にFilmora 12を使ってAIでノイズを除去してみましょう。
まず、音源を用意します。
この音源はYouTube動画のナレーションで、声優さんの環境によりマイクのホワイトノイズが乗っているデータになります。
音声のトラックをダブルクリックすると、音声の調整ができる画面になります。
まず、音声をオートノーマライズしましょう。
先に、小さい音声をノーマライズして大きくしておかないと、小さいノイズが取り切れないからです。
オートノーマライズをオンにするだけで、自動的に音声を大きくしてくれます。
それから、AIによるノイズ除去「AIスピーチエンハンスメント」をオンにします。
操作としてはこれだけでノイズ除去が完了します。
簡単ですね。
では、聴いてみましょう。
無音部分に残っているホワイトノイズはきれいに取れていますね。
音声と混ざっているホワイトノイズは結構残っています。
それと気になるのは、声がこもったような音質になります。
うーん、使えるかどうかとなると、やはり「Clarity Vx」などと比べるとちょっと物足りないですね。
ただ、Filmoraは「Clarity Vx」などのプラグインが使えないので、このFilmoraのノイズ除去を使うしかありません。
ノイズがマシになる程度くらいに考えておくといいと思います。
それと、声がこもったような音質になるので、これは好み次第で調整しましょう。
FilmoraのAIノイズ除去でこもった声を調整する
こもったような音質の声は、Filmoraのイコライザの設定で調整できます。
イコライザーのデフォルトで、設定をクリックします。
これで2kHz以上をちょっと持ち上げましょう。
これで音質は改善されるはずです。
以前のFilmoraのノイズ除去は、はっきり言って使えなかったので、今回のAIによるノイズ除去なら、かなり進歩したと言えると思います。
Filmoraはどんどんアップデートされているので、今後に期待したいですね。
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